おはようございます。パッキャオです。
精神科の看護師をしながら一般の外来でアルバイトをしています。
今回は下剤について、調べました。
簡単、簡潔、ポイントのみをまとめてみましたのでよろしくお願いします。
下剤はどこの病院でも処方されよく使われているお薬なので、しっかりと勉強してね。
きっかけ
精神科の看護師をしています。精神疾患の患者さんの多くは便秘傾向で下剤を内服されている方が多いです。
理由は、うつなど自律神経失調による腸の機能低下。また抗精神病薬を内服されている患者さんが多く、抗精神病薬の副作用の一つに便秘があるからです。入院中は運動不足もありますね。
下剤にも種類があるので、簡単にまとめてみました。
便秘とは
下剤の前に、まずは便秘についてです。
日本内科学会では便秘とは「3日以上排便がない状態、または毎日排便があっても残便感がある状態」と定義している。
なので排便が3日なかったり、患者さんから「便は出たけど、スッキリしない」と便秘の訴えがあれば、医者の指示の元に排便コントロールが必要になってきます。
便秘の種類
便秘にも種類があるので表にまとめました。
機能性便秘 | 生活習慣、ストレス、加齢などが原因で腸の働きが乱れて起こる便秘。 |
器質性便秘 | 大腸がんや腸閉塞などで便がスムーズに通過できずに起こる便秘。 |
症候性便秘 | 自律神経疾患、甲状腺疾患など全身疾患に伴って腸の働きが弱くなり起こる便秘。 |
薬剤性便秘 | 抗精神病薬、抗コリン薬など副作用で腸の働きが弱くなり起こる便秘 |
精神科の下剤
精神科で処方されている下剤といっても、一般的に出されている下剤と同じ下剤になります。ただ一般の病院よりも便秘の患者さんが多いので、その分種類が多いと思います。
即効性のあるものとして、グリセリン浣腸やレシカルボン座薬があります。
グリセリン浣腸
グリセリン浣腸を直腸内へ注入し刺激作用によって腸の蠕動を亢進させます。またグリセリンが便に浸透し、便を柔らかくします。
レシカルボン座薬
直腸の中で徐々に炭酸ガスを発生し、蠕動運動を亢進することによって生理的な排便作用を促します。
緩下剤
緩下剤は大腸で水分の吸収を抑制することで、便に含まれる水分量を増やし、便を柔らかくします。
緩下剤 | マグミット(酸化マグネシウム) |
リンゼス(リナクロチド) |
マグミットは一番よく見かける下剤だと思いますが、副作用として高マグネシウム血症があり腎機能が悪い方には使えないです。
リンゼスは腹痛にも効果があります。
刺激性下剤
刺激性下剤は腸の蠕動運動を亢進させます。
刺激性下剤 | アントラキノン系 | プルゼニド(センノシド) |
アローゼン(センナ) | ||
ジフェニルメタン系 | ラキソベロン(ピコスルファートナトリウム) |
プルゼニドなどは依存と耐性があり、飲み続けると少しずつ効果が下がり、頑固な便秘を引き起こします。
漢方
漢方 | 大建中湯 |
麻子仁丸 |
大建中湯は慢性便秘の腹部膨満感を軽減させる効果があります。麻子仁丸は便に潤いを与える作用があります。
まとめ
僕の所属する精神科病棟で、よく処方されている下剤を紹介しました。
便秘を解消する手段として、下剤の内服とともに、まずは生活習慣を整えることが大事です。
こまめに水分摂取をとること、野菜などを入れたバランスのよい食事を摂取すること、腹筋などの運動をして筋力低下を防ぐこと、早寝早起きをして十分な睡眠をとること、ストレスをためないこと、などが便秘を解消することになるので、まずは規則正しい生活を送ってみましょう。
最後まで見ていただきありがとうございました。
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