おはようございます。パッキャオです。
精神科の看護師をする傍ら、一般病院の外来でアルバイトをしております。
マルメについて、気になったので調べました。
きっかけ
アルバイトで外来診察の介助をしています。
先日、内科の院長先生の診察の介助をしていると、病棟の師長さんがやってきて院長とコソコソ話を始めました。何か悪い話をしているのかなと聞き耳をたてていると「・・・マルメで・・・」と聞きなれない単語が耳に入ってきました。
マルメ?
何か美味しそうな面白そうな単語だったので、調べてみました。
マルメとは
マルメについて面白そうだな、と思って調べてみたのですが、非常にわかりにくいです。
理由は診療報酬の知識が必要だからです。診療報酬の知識がないと理解しにくいです。
理解しにくいのですが、僕なりに説明してみます。
本題
マルメとは、定額医療のことを言います。
では定額医療とは何か。簡単に説明すると費用が定額になっているということです。
例えば入院費用が1日に1万円と定額になっている場合は、検査をしようが注射をしようが定額で1万円です。
診療報酬とは
マルメを理解する上で、診療報酬についても知っておかないといけません。
診療報酬とは医療保険から病院などに支払われる治療費のことです。そして入院の診療報酬には「包括評価方式(DPC)」と「出来高方式」があります。
「包括評価方式(DPC)」と「出来高方式」
「包括評価方式(DPC)」とは、投薬、点滴、検査、画像診断などをどれだけやっても支払額が変わらない方式のことで、これがマルメと呼ばれる。
「出来高方式」はその逆で、入院料、投薬、点滴、検査などを積み上げて合算し支払額が決まる方式です。
想像しやすいように例えるならば、焼肉屋さんに行ったとしましょう。
DPCは焼肉食べ放題です。牛タンを食べようがカルビを食べようが値段は一緒です。
出来高方式は焼肉を単品で注文するイメージです。牛タン1000円、カルビ1000円、ハラミ1000円と注文すればするほど料金は高くなります。
マルメの話
きっかけの話に戻りまして、アルバイト先での看護師長さんのマルメの話について考察してみます。
マルメでも入院期間が90日を超えると診療報酬の低いマルメになります。おそらく入院患者さんで入院期間が90日を超えそうな患者さんがいたのだと思います。主治医が院長だったのでしょうか。「診療報酬が下がるので、そろそろ退院を考えてください」という内容だったのかもしれません。
精神科療養病棟の診療報酬について
僕は本職は精神科の看護師になります。
今の所属病棟は精神科療養病棟です。入院料は一日につき1091点です。つまり一日の入院料は10910円です。
DPCなのでセット料金です。だから僕の病棟ではコストは、ほとんど取れないです。
例えば摘便だと通常は100点になり、治療費として1000円請求できます。でも僕の病棟では敵便で100点を取ることはできません。これはDPCでセット料金だからですね。セットの中に敵便も含まれる訳です。
入院患者さんは統合失調症の方が多いですが、身体的な状態が悪くなり何らかの処置が必要になってくると別の病棟に転棟します。理由はもちろん費用の問題です。検査や点滴をしてもお金になりません。精神科療養病棟で仮に点滴が数日続くとなると経営的に赤字になります。治療費が請求できないからです。それよりは治療費がとれる病棟に転棟してもらうことで、治療費がとれるようになるという訳です。
まとめ
看護師4年目ですが診療報酬について、ほとんど知りませんでした。看護学生の時にちょこっと勉強したような記憶はありますが。
師長さんのマルメ発言がきっかけで診療報酬について調べることができるいい機会になりました。看護師として診療報酬についての知識も必要ではないかと思います。看護師といえどボランティアではないので病院の経営についても意識するのは大事です。患者さんへの医療と経営のバランスが必要ですね。
はっきりとわかったことは、マルメは美味しい海の幸ではなかった、ということです笑
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
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